下北サンデーズを読んで

下北沢は数多くの劇団がひしめきあっている演劇の街
実力はあるが十年間泣かず飛ばすの小劇団の下北サンデーズに里中ゆいかという18歳の少女が現れた。
下北サンデーズの舞台に胸を打たれたゆいかは劇団員になりたいと門を叩き、
座長にルックスとあどけなさが買われ劇団員に採用された。
劇団員というのは思っている以上にお金がかかり貧乏で、演技に全てを捧げる生活を強いられる夢を見る職業なのかもしれない
それでもゆいかはどんどん演劇にのめり込んでいく
ゆいかが下北サンデーズに入ったことで運が舞い込んだのか、評判になり
劇団は徐々に成功への階段を昇っていく
劇団がどんどん成功するにつれて劇団員達も変わっていってしまう
お金を持ち高い服や女性関係が派手になったり、皆貧乏な時は舞台をいいものにしようと躍起になっていたはずなのに不協和音が鳴り響く
ゆいか自身も取り巻く環境やわかりもしないおしゃれな服に違和感を感じつつもこういうものなのかなって自分を納得させていっている
ラストは映画のPRの記者会見を蹴って劇団の元へ駆けつけるという王道的な展開で終始、安心させてくれて良かったなとほっこりさせてくれました
お金や地位や名誉が手にはいって人間が変わるっていうのはよくある話なのかもしれないが実際に自分がお金や成功を手にした時に狂わないか?変わらないか?考えてしまうことはある
本当に大事なものってなんだと思いますか?
今の僕は何かに没頭して夢中になれたらどんなにいいことかと思っています
お金で手に入るものも勿論あるしお金がないと苦しい
そんなことわかっていますが、いつか僕に余裕ができたときに本当に大事なものはなんなのか今一度思い出して欲しいと思いました。