火花

又吉直樹さんの火花読んでみました

天才肌の神谷さんと後輩の徳永という芸人の夢を追う二人の物語でした

神谷さんは破天荒で常識に囚われない笑いを追求していて徳永からは尊敬を集めたのですが、次第に強すぎる発言や人の評価を気にしないスタンス、負けを負けと認めない姿勢

お笑いに対してのストイックさで敵を作り周りから評価されなくなっていった

徳永達のグループも一時的な人気は得たものの行く行くは解散した

しかし芸人という舞台に上がり歓声を浴びた喜びや売れなかったらどうしようという恐怖と闘いながら日夜ネタ作りに励んだ日々や

夢を叶えたもの叶えれなかったものも共に同じ舞台を作って彩った芸人たちを誇りに思う

という芸人特有の苦楽を共にした友情とはまた違う絆みたいなものを感じずにはいられなかった

生きている限りバットエンドはない僕たちはまだ途中だ

これは全ての人に言えることだろうと思うが失敗して落ち込んで動けなくなったとしてもやっぱりまだ途中なんだと

どんなに追い詰められて明日死のうかななんて時もあるもけれども生きていたらまだ途中なんだ

自分の命を諦めなければいつか自分の居場所に辿り着いているはずだと思わさせてくれる作品でした